9月7日(月)に「たゆたうルファス」の★7へんしんが解放されました。
スキルは同時消し係数を倍化できるカードなのですが、どれだけ強いのかはダメージ計算の理屈が分からないとイマイチ理解しづらいでしょう。
”大ダメージを与えることができる” "分離消しをすればよい"
……等々の文言で済ませるだけでなく、定量的に分析することによって大ダメージを出せる裏付けをしたいと私は考えています。今回、本記事内で頑張って解説していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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「たゆたうルファス」カード性能情報
リーダースキル:開幕ネクスト変換
適用対象は紫属性に限定で、攻撃力と体力への倍率は他の★7ぷよフェスと比較して平均的な値です。加えて、クエスト開始から数えて2ターン分の紫ぷよのネクスト変換できる効果を持ち、クエスト開始からスキル発動を促進できます。紫属性メインデッキのリーダーの適正が高いカードです。
以降で紹介する「たゆたうルファス」がもつスキル:同時消し係数倍化を持っていることを念頭に置くと、通常のなぞり消しで攻撃するデッキ起用がメインです。一方で「ラフィソル」等が持つスキル:プリズム砲と相性は良くありません。
スキル:同時消し係数倍化
紫属性でこのスキルが使えるカードは、下記の通りです👇
紫属性メインデッキで使えるカードとしては、2020年9月現在で最高峰です。「蒸気都市のフェーリ」は、多色デッキでの起用が前提となっている内容のため、紫属性メインデッキを構築する際は「たゆたうルファス」を選択することになります。
同時消し係数に関する解説は、次の節で説明いたします。
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同時消し係数倍化の解説
同時消し係数について
スキルの説明をみても、唐突に「同時消し係数を●倍」という文言をみることになります。初見で理解するのはまず無理でしょう。かなり端折って述べると、ぷよの消し方次第で大きく倍率を伸ばせるスキルです。
「りんご」「まぐろ」に代表されるカードのスキルはステータス値を倍化するのに対し、「たゆたうルファス」はダメージ計算式内の係数を倍化します。下記がダメージ計算式における倍率の求め方です。通常のなぞり消しもスキル砲も、すべてこの式をもとに倍率を色別で計算します。
同時消し係数は0.15が初期値です。同時消し係数倍化のスキルは、この0.15に対して倍化します。「ラフィソル」などのスキル発動時の盤面変換をきっかけに攻撃する場合、同時消し係数は0.30固定となり、スキル:同時消し係数倍化の適用対象外です。
式を見ての通り、同時に消したぷよの数(:色は関係なく)と分離数(:自属性の色ぷよのみ対象)によって倍率が変化します。
なぞり消しと同時消し係数の関係
同時消し係数倍化のスキルを見る前に、まずは通常のなぞり消しで得られる倍率を確認します。対象の色ぷよを 8個、12個、16個を同時に消した時の倍率は、下記の通りです。
例1
例1から更に、8個(2分離:4個+4個)、12個(3分離:4個+4個+4個)、16個(4分離:4個+4個+4個+4個)でぷよを消していたとすると、下記の通りとなります。例1で求めた倍率にN分離のNを掛け算する形になります。
例2
通常、分離消し……いわゆる同じ色のぷよを別箇所で同時消すのは相当無理があるものの、スキル:ワイルド化を利用することにより、自属性以外の色ぷよを同時に消しても分離消し扱いにできます*1。
同時消し係数"倍化"を解説
同時消し係数を倍化するスキルについてみていきます。通常のなぞり消しにおいて 8個、12個、16個を同時に消した際、同時消し係数を4.0倍、5.0倍、6.0倍 にしたときの倍率を算出してみます。
例3
例3から更に、8個(2分離)、12個(3分離)、16個(4分離)でぷよを消していたとすると…
例4
通常攻撃は、プリズム砲などの攻撃と違い、スキル:連撃化を使うことによってダメージを更に上げることができます。例4の倍率に、「おおきいポポイ」のスキルを適用してみます。「おおきいポポイ」の連撃化は、4連撃 → 4.0倍 で計算します。
例5
上記の倍率計算より、同時消し係数を倍化した状態で「おおきいポポイ」のスキル:連撃化(4.0倍相当)を重ね掛けして、ぷよ消しは3分離できれば「ラフィソル」のプリズム砲(57.2倍)よりも大きいダメージを出すことが可能になります。
以上がぷよの消し方次第で大ダメージになる理屈です。
ここで、「たゆたうルファス」がどれだけ強いスキルなのかですが、同時に消したぷよの数+分離数によって倍率の差が広がっていきます。上記の例5において、3分離以上で差が顕著になることが分かります。
チャンスぷよとだいれんさシャンスの活かし方
「たゆたうルファス」は、チャンスぷよを4個生成することもできます。だいれんさチャンスで用意される連鎖のタネは、直前での連鎖数+直前で消したチャンスぷよ数で最大10連鎖の盤面が用意されます。まず、生成されるチャンスぷよを利用して“10連鎖のタネ”になるようにしたいです。
もし“10連鎖のタネ”が用意できた場合、スキル:ワイルド化を使用した状態で10連鎖すると、22.3倍になります。
「たゆたうルファス」のスキルを使った状態であれば、10連鎖するより3分離した方がダメージは大きくなります。例4より3分離で24.6倍で、もし4分離が狙えるなら47.2倍になります。だいれんさチャンスにおいても、倍率の積み増しが狙えます。
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デッキ考察
たゆたうルファスのつかいみち
- 紫属性メインのデッキのリーダーとして起用する
- 開幕ネクスト変換を利用してスキル発動を促進する
- 攻撃方法は、通常のなぞり消し。プリズム砲などのスキル発動をきっかけにした攻撃とは組合せられない
- 同時消し/分離消しに自信があったら、積極的に起用する
- デッキ内に同居させるカードに ワイルド化は必須、連撃化も強く推奨
参考まで👇
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デッキ構築例
デッキ例を示します。ダメージ計算における前提条件は下記の通りです。
- カードのステータス値は、Lv、プースラ、とっくんボードをできる限り上げ切ったものとする
- おうえんデッキによるステータスアップは考慮しないものとする 敵は、属性盾(5色すべて)をもっているものとする
- 敵は、有利/不利属性かどうかは考えず、等倍で考えるものとする
- タワーボーナスは、2.5倍とする
- ギルイベでの特攻カードは、Lv4 を4枚を控えに揃えているものとする
まずは、前節の例で「おおきいポポイ」を使ったデッキ例を示します。
全盾破壊の「バナナの魔人アイン」を使い、副属性でのダメージも考慮すると、1ターンで8.0億ダメージ。
2020年9月現在で一番強い連撃化ができる「ジーニアスナイトクルーク」を使ったデッキ例です。
ダメージ試算は、「ジニアスナイトクルーク」だけで1ターン10.6億ダメージ。「影山飛雄」がコラボカードで入手困難なのがネック。
倍率は落ちるものの、色合わせ的には「影山飛雄(8.0倍)」→「ストリートのまぐろ(5.0倍)」にしても良いです。
ダメージ試算は、「ジニアスナイトクルーク」だけで1ターン6.6億ダメージ。
上記の2デッキは限定カードばかりを並べているので、入れ替えてみます。
ダメージ試算は、「キリン」だけで1ターン2.9億ダメージ。ここから攻撃力倍化や連撃化のカードを入れ替えていくことになりそうです。
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いざデッキを組んでみると、カード資産がある程度揃っていないとデッキ構築は困難なカードかもしれません。一番のキーとなっているのは「影山飛雄」で、持っていたら「たゆたうルファス」と組合せて構築してみたいところです。
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最後に
「たゆたうルファス」はデッキに入れれば単純に攻撃力を増すカードではありません。プレイヤーのぷよの消し方次第で火力が変わります。目指すは3分離以上。また、「たゆたうルファス」だけでなく、ワイルド化と連撃化ができるカードと組合せて大ダメージを狙っていきましょう。
*1:ワイルド化を使ったとしても、4分離は難しいかも。