また、盾破壊は単色と全色のどちらが良いのかは、一概に倍率だけで比較できないと考えられます。その理由として、ぷよクエには副属性を持つカードがあり、敵の属性に対して最終的にどのように作用したのかが見えづらいからです。
全色の盾破壊がいいのか、それとも単色の盾破壊がいいのか。今回の記事では、下記に焦点を絞って検証/考察していきます。
「かざみどりのザラ」「もののふのリュード」「棒術のラフィーナ」「ジーニアスナイトクルーク」のスキル:連撃化が高倍率になるスキル:盾破壊の組み合わせ
今回の検証の登場人物は、敵側の属性・自分側の連撃化カード・自分側の盾破壊カードの3役です。本当はダメージ試算して比較するのがよいのですが、そのためにデッキ構築から考える時間を確保できないため、一旦見送ります。
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準備Ph.
今回の検証へ入る前に、連撃化の考え方について整理/準備します。
今回の比較対象…スキル:盾破壊の種類
一色盾破壊
今回取り上げるのは、★7マジカルウォールシリーズの3.5倍、★7感覚の魔術師シリーズの3.8倍です。倍率だけで見れば、マジカルウォールは感覚の魔術師の下位になってしまいました。実際にデッキを構築する際はカードのタイプの違いや副属性の有無、状態異常盾の有無によって左右される部分はあり、入れ替えれば良いという訳でもなさそうです。ただ、今回は倍率以外の別要素は無視されます。
全色盾破壊
2021年6月19日現在、数は限られています。今回取り上げるのは、下記の3枚です*1
- 青属性・★7「ムシュト」の3.5倍
- 赤属性・★7「りんご ver. うらら」の3.2倍
- 紫属性・★7「バナナの魔人アイン」の3.0倍*2
「バナナの魔人アイン」は全色の盾に対して効くものの、倍率があまり高くない点がどのように出るのかが気になります。
検証Ph.
自身のみを連撃化するスキルの考え方
まず、「かざみどりのザラ」で検証してみます。「かざみどりのザラ」は、下記のようなカードです。
次に、「かざみどりのザラ」のスキルは、自身の攻撃力を5倍&3連続攻撃にします。単純に15倍の攻撃…と捉えても、ダメージ試算上では問題ありません。更に、「かざみどりのザラ」は、副属性の攻撃も連撃化されることになります。副属性の攻撃力は、主属性の3分の1です。よって、副属性を含めた倍化率は、下記のように考えることができます。
- 主属性の攻撃:15倍
- 副属性の攻撃:15 ÷ 3 = 5倍
なお、「もののふのリュード」「棒術のラフィーナ」「ジーニアスナイトクルーク」も同様に考えると、すべて主属性15倍(副属性5倍)と考えることになります。
連撃化と盾破壊を組み合わせた考え方
連撃化で得られる倍率が、スキル:盾破壊と組み合わせた事によってどのように変化するのかを考えます(ここでは、全属性に対して盾をもっている前提で考えています)。
まず、相手が属性盾を持っていた場合、そのダメージ値は100分の1になります*3。よって、先ほどの「かざみどりのザラ」の各倍化率は、下記のように考えることができます。
- 主属性の攻撃:15倍 × 0.01 = 0.150倍
- 副属性の攻撃:5倍 × 0.01 = 0.050倍
- 合計すると、0.200倍
最後に合計したのは、最終的に敵へ届くダメージ量の指標として捉えていただけたら幸いです。以降の節で多用します。
敵側の属性によって倍率が変わると考えてみる
主属性や副属性で発生するダメージは、敵側の属性によって変化します。有利属性であれば2倍になりますし、不利属性であれば2分の1になります。これらを各属性に係る倍率として捉えてみます。
例えば、「かざみどりのザラ」が緑属性の全盾持ちに挑んだとすると
- 主属性の攻撃分:15倍 × 0.01 × 2 = 0.300倍
- 副属性の攻撃分:5倍 × 0.01 = 0.050倍
- 合計すると、0.350倍
となります。主属性は有利にはたらきますが、副属性は同属性なために等倍です。ここから更に、盾破壊のスキルを使ったとします。本節では、感覚の魔術師「キャロ」とカミの癒し手「ムシュト」で考えてみます。
感覚の魔術師「キャロ(赤色の盾破壊:3.8倍)」を選択した場合、
- 主属性の攻撃分:15倍 × 0.01 × 2 × 3.8 = 1.140倍
- 副属性の攻撃分:5倍 × 0.01 = 0.050倍
- 合計すると、1.190倍
「ムシュト(全色の盾破壊:3.5倍)」を選択した場合、
- 主属性の攻撃分:15倍 × 0.01 × 2 × 3.5 = 1.050倍
- 副属性の攻撃分:5倍 × 0.01 × 3.5 = 0.175倍
- 合計すると、1.225倍
以上より、全盾持ちの緑属性に対して「かざみどりのザラ」で挑んだとき、「キャロ(赤盾のみ3.8倍)」よりも「ムシュト(全盾3.5倍)」の方が倍率は上回ることになります。
考察Ph.
属性の有利/不利と盾破壊の種類の組合せをパターン化してみた
主属性と副属性の有利/不利のパターン、盾破壊における各倍率について整理して計算した結果は下記の通りです。(…主属性が不利になるような選択は省きました)。
以上の結果から判ることは、下記の通りです。
- 主属性が有利だとしても、副属性が等倍であれば「ムシュト」を起用した方が良い
- 感覚の魔術師が一番強いのは、副属性が不利属性だったときのみ
- 「バナナの魔人アイン」が単色の盾破壊を上回るのは、主属性が等倍&副属性が有利のときのみ(あとは軒並み下回る)
具体的にはどのような起用が理想なのか
「かざみどりのザラ」達と、高倍率1位と2位のスキル:盾破壊のカードの組み合わせを具体的に表すと、下記の通りです。
…「ムシュト」だらけです。要は、「ムシュト」が最も無難な選択ということを示しています。感覚の魔術師が1位になるのは「もののふのリュード」が青属性の敵に挑んだ場合のみです。また、感覚の魔術師は、「ムシュト」を下回るどころか「りんご ver. うらら」にも負けてしまう場合もあるという結果になりました。
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最後に
今回は自身を連撃化するカードのみを取り上げました。攻撃方法は当然ながら連撃化だけではありませんが、相手の属性・自身の副属性・盾破壊の種類の組合せで倍率が細かく異なってくることがお伝えできれば幸いです。
また、今回の連撃化以外のケースを考えてパターン化するのは難しく、構築したデッキから試算した方が容易だと思っています(いまのところ、パターン整理するつもりがありません)。
編集履歴
- 21/06/20:新規作成および修正(「かざみどりのザラ」の例について、文章の表現修正。「クルーク ver.新八」の注釈を追記。)